ふとんは中を見て買う事ができないから…
お店の周りは農家のお宅が多いので、雪が解けて土が見えてきたこの季節はとても慌ただしく感じます。田植えが終わるまではとても忙しそうです。
こんにちは。睡眠屋の小寺祐也です。
恒例になりました「ふとん打ち直しキャンペーン」ですが、お陰様で連日お問合せを頂き、酒田、鶴岡など庄内地区一円を走り回っております。
その中で、ちょっと残念な事例がありましたのでご紹介したいと思います。
打ち直しをする前に、必ず中綿の状態を確認するのですが、稀に上下の写真のように反毛綿(写真の水色の部分)が入っている布団があります。
反毛綿とは、いわゆる裁ち屑や廃棄被服、カーペットなどをリサイクルした綿の事を指します。(今回は水色ですが、材料によって出来上がる色は様々です)
用途としては、主に座布団用に使用したり、加工の仕方によっては住宅の断熱材などにも使用しています。
使い込んだ繊維を再利用する「もったいない」という気持ちは決して悪い事ではありません。
しかし、この反毛綿を布団に使う、ましてや中心の見えない部分に使用するというのは少し残念な気持ちになります。
(作られた時は決して悪意ではなく、予算など要望があったのかもしれませんが。)
さすがに反毛綿の打ち直しは出来ませんので、その他の綿で敷きふとんをお作りしました。他の綿は上質でしたので、ふっくらしてこんなにきれいな状態に。
布団は中を見て買う事ができないので、注意しなければいけませんね。
今や低反発をはじめとするウレタンマットレスが全盛の中、不思議なことに当店では毎年、打ち直しの注文が増えています。
高齢などの理由で廃業していく同業者が増える中、まだまだ根強い綿わたのふとんのご愛用者の為にも、専門店としてしっかりと対応していかなければと感じているところです。